ライブ遠征のモバイルバッテリー選び|容量の目安と、飛行機に持ち込むときのルール

遠征の日は、電子チケット・地図・乗換案内でスマートフォンの電池が想像以上に減ります。モバイルバッテリーは、遠征の必需品の1つです。
この記事でわかるのは次の3つです。
- 遠征に必要な容量の考え方と、選ぶときの見どころ
- 飛行機に持ち込むときのルール(2026年4月24日から変更)
- PSEマークなど、安全に使うための確認ポイント
遠征でモバイルバッテリーが必要な理由
遠征の日は、ふだんより長い時間スマートフォンを使います。
- 電子チケット:入場のときに画面を出せないと困ります。電池切れは避けたい場面です
- 移動:地図や乗換案内、新幹線や飛行機のアプリを何度も開きます
- 終演後:帰りの電車を調べたり、同行者と連絡を取ったりします
終演後に電池が残っていないと、帰り道を調べられません。入場前と終演後の両方で使えるよう、余裕を持って準備しましょう。電子チケットの準備は「電子チケットと本人確認の準備」で詳しく紹介しています。
選ぶときに見るところ
容量:何回充電したいかで決める
容量は「mAh(ミリアンペアアワー)」で書かれています。数字が大きいほど多く充電できますが、そのぶん重くなります。
- 日帰りで、スマートフォン1台を1回ほど充電できれば足りる人は、小さめで軽いもの
- 泊まりの遠征や、ホテルで充電できるか不安な人は、2回分ほどの余裕があるもの
- スマートフォンの電池容量は機種ごとに違うため、自分の機種の仕様と見比べます
表示どおりの回数を充電できるとは限りません。充電するときに一部の電力が失われるため、少し余裕を見て選びましょう。
重さと大きさ:会場に持ち込むことを考える
会場では、荷物を小さくまとめることが多いです。大きい容量のものは重く、ポーチやポケットに入りにくくなります。持ち歩く時間が長い遠征では、重さも大事な条件です。
端子とケーブル:自分の機器に合うか
- スマートフォンの差し込み口の形(USB Type-C など)に合うケーブルを用意します
- ケーブル内蔵のものは、忘れ物を減らせます
- 早く充電したい人は、本体とスマートフォンが同じ急速充電の規格に対応しているかを見ます
本体の充電の手間
モバイルバッテリー本体も、出発前に充電しておく必要があります。前日の夜に、スマートフォンと一緒に充電する習慣にすると忘れにくくなります。充電は目の届く所でしましょう(後で詳しく説明します)。
飛行機に持ち込むときのルール
飛行機で遠征する人は、モバイルバッテリーのルールに注意が必要です。国土交通省は2026年4月14日に新しいルールを発表し、4月24日から適用しています。
| 項目 | ルール |
|---|---|
| 預け入れ | 預け入れ荷物(スーツケースなど)に入れられない。機内に持ち込む |
| 個数と容量 | 機内に持ち込めるのは1人2個まで。1個あたり160Wh以下に限る |
| 機内での充電 | 機内でモバイルバッテリーに充電しない。モバイルバッテリーから他の機器にも充電しない |
| 置き場所 | 座席上の収納棚に入れない |
| ショート防止 | 端子をテープで覆う、または1個ずつ袋に入れる |
定期航空協会によると、預け入れや個数・容量などの項目は、守らないと航空法で罰則が科される可能性があります。また、航空会社によってはさらに厳しいルールを設けている場合があります。乗る航空会社の公式サイトでも必ず確認しましょう。
新しいルールでは、機内でスマートフォンにモバイルバッテリーから充電できません。飛行機に乗る前に、スマートフォンを充電しておくと安心です。
Wh(ワット時定格量)の確かめ方
飛行機のルールは「Wh」で決まっています。本体のラベルにWhが書かれていればその数字を見ます。書かれていないときは、羽田空港の案内にある次の式で計算できます。
定格容量(mAh)×定格電圧(V)÷1000=Wh
たとえば、定格容量10,000mAh・定格電圧3.7Vなら、10,000×3.7÷1000=37Whです。ラベルの数字が読めないものや、表示がないものは、空港で持ち込めないことがあります。買うときに、ラベルにWhや定格の表示があるかを見ておきましょう。
新幹線や高速バスで遠征するとき
新幹線や高速バスのルールは、それぞれの会社の案内を確認しましょう。どの乗り物でも、充電は目の届く所でするのが基本です。
安全に使うための確認ポイント
買うとき:PSEマークと事業者名を見る
モバイルバッテリーは電気用品安全法の対象です。2019年2月1日以降、基準に適合した製品でなければ販売できなくなりました。NITE(製品評価技術基盤機構)は、買うときに次の点を確認するよう呼びかけています。
- 本体に「PSEマーク」が表示され、その近くに事業者名が書かれているか
- 相場より極端に安くないか
- 販売元の連絡先や、日本語のサポートがあるか
- リコールの対象になっていないか(NITE の「SAFE-Lite」で調べられます)
使うとき:熱・衝撃・膨らみに気をつける
- 暑い日の車内など、高温になる場所に置かない
- 落とすなど、強い衝撃や圧力を加えない。混雑した会場では、カバンの中で押しつぶされない位置に入れます
- 膨らんでいる、変形している、以前より異常に熱くなる場合は使うのをやめる
- 充電は安全な場所で、目の届く所でする。外出中や寝ている間の充電は避けます
NITE は、異常を感じたら燃えない容器に入れて、販売店やメーカーに相談するよう案内しています。ホテルでの充電も、寝る前ではなく起きている間に済ませると安心です。
捨てるとき
使い切ってから、自治体の回収方法を確認して出します。一般ごみには混ぜず、分解もしないでください。
遠征の日の使い方

- 前日の夜に、スマートフォンとモバイルバッテリーを両方とも充電しておく
- 飛行機に乗る人は、端子をテープで覆うか袋に入れ、手荷物に入れる
- 入場前に、電子チケットが出せるだけの電池が残っているか確かめる
- 終演後の帰り道を調べる分を残しておく
ほかの持ち物は「ライブの持ち物リスト」にまとめています。会場の持ち込みルールは公演ごとに変わるため、公式の案内を確認しましょう。
よくある質問
モバイルバッテリーはスーツケースに入れて預けられますか?
預けられません。国土交通省のルールで、預け入れ荷物に入れることは禁止されています。機内に持ち込む手荷物に入れましょう。持ち込めるのは1人2個まで、1個160Wh以下です。
飛行機の中でスマートフォンを充電してもいいですか?
2026年4月24日から、機内でモバイルバッテリーからスマートフォンなどに充電しないルールになりました。乗る前に充電を済ませておきましょう。航空会社ごとの案内も確認してください。
PSEマークがあれば安心ですか?
PSEマークは、基準に適合した製品であることを示す表示です。ただ、使い方によっては事故が起きることもあります。高温の場所に置かない、膨らんだら使わないなど、使い方の注意も守りましょう。
まとめ
- 容量は「何回充電したいか」と重さのバランスで選ぶ
- 飛行機では、預け入れ不可・2個まで・1個160Wh以下・機内で充電しない
- 買うときはPSEマークと事業者名、リコール情報を確認する
- 充電は目の届く所で。膨らんだり熱くなったりしたら使わない
初めて遠征する人は「初めてのライブ遠征ガイド」もあわせてどうぞ。
この記事の出典
- 国土交通省 報道発表「モバイルバッテリーの機内持込みの新たなルールについて」(2026年4月14日発表・4月24日適用。2個・160Wh以下まで、機内での充電・給電をしない、預け入れ禁止)
- 定期航空協会「航空機内におけるモバイルバッテリーの取り扱い変更について」(2026年4月14日。収納棚に収納しない・個々にショート防止・航空会社がより厳しいルールを設ける場合がある)
- 羽田空港 公式「モバイルバッテリー等の航空機内持ち込みについて」(2026年4月28日。Whの計算式・端子の保護方法)
- NITE(製品評価技術基盤機構)「モバイルバッテリーは購入時にPSEマークを確認しましょう」(2019年2月1日以降、基準に適合した製品でなければ販売できない)
- NITE 製品安全情報マガジン Vol.506「リチウムイオン電池搭載製品の事故」(購入時・使用時・廃棄時の注意)
最終確認日:2026年10月25日(日)
会場のルール・終演時刻・時刻表は変わります。最新の情報は必ず公式の案内でご確認ください。





